ホーム / 妊活ガイド / 不妊治療の流れ
妊活ガイド
不妊治療の流れ — 受診から検査、人工授精・体外受精まで
はじめて受診する方が、次に何が起きるか分かる状態になることを目的にしたページです。検査の順番、治療の段階、進む判断の材料まで通しで扱います。
このページの要点(30秒でわかる)
- 受診から治療までの順番を、検査→段階的な治療という流れで通して説明します
- 各検査が何を調べるものか、いつ受けるのかを一覧できます
- 次の段階に進む判断で見る材料(年齢・原因・周期数・費用)を整理します
不妊治療を受ける人はどのくらいいる?
不妊治療は珍しい選択ではありません。日本生殖医学会は、なかなか妊娠しないカップルを10組に1組とも5組に1組とも紹介しています。
日本生殖医学会は、なかなか妊娠しないカップルは「10組に1組とも、5組に1組とも言われて」おり、WHOが2023年にまとめた報告では6人に1人が生涯のいずれかの時期に不妊を経験すると推定されている、と紹介しています。また日本産科婦人科学会の調査をもとに、2022年の生殖補助医療による出生児は77,206人で、日本で生まれた児の約10人に1人にあたるとしています(2026年9月確認)。
受診したからといって、すぐ高度な治療が始まるわけではありません。まず行うのは現在地の確認で、その結果によって進み方が決まります。
「不妊」という言葉が重く感じられて受診が遅れることがあります。相談だけの受診でもかまわない、という前提を持っておいてください。
不妊治療のクリニックはどう選ぶ?
選ぶ基準は5つです。通いやすさ、説明の分かりやすさ、費用の見通し、男性も診てもらえるか、対応できる治療の範囲。
クリニック選びで見る点は、通いやすさ、説明の分かりやすさ、費用の見通し、男性も診てもらえるか、対応できる治療の範囲の5つです。採卵前などは数日おきの通院になることがあるため、距離と診療時間が続けやすさを左右します。
初診では月経周期や既往、これまでの経過を聞かれます。基礎体温の記録やお薬手帳を持っていくと、限られた時間を有効に使えます。
不妊治療で最初に受ける検査は?
女性は超音波・ホルモンの血液検査・子宮卵管造影、男性は精液検査から始まるのが一般的です。月経周期に合わせて行う検査があるため、数周期かかります。
検査は月経周期に合わせて行うものがあるため、数周期にわたって進むのが一般的です。女性側では超音波、ホルモンの血液検査、子宮卵管造影など。男性側では精液検査が基本になります。
AMHは卵子の「数」の目安とされる指標で、「質」や妊娠の可否を示すものではありません。数値だけで結論は出ないため、必ず医師の説明とあわせて理解してください。
不妊治療の流れは? タイミング法・人工授精・体外受精
| 段階 | 何をするか | 保険の扱い | 年齢・回数の要件 |
|---|---|---|---|
| タイミング法 | 検査や超音波で排卵の時期を推測し、その時期に合わせる | 一般不妊治療として対象 | 年齢・回数の制限なし |
| 人工授精(AIH) | 調整した精子を子宮内に注入する | 一般不妊治療として対象 | 年齢・回数の制限なし |
| 体外受精・顕微授精 | 採卵して体外で受精させ、育った胚を子宮に戻す | 生殖補助医療として対象 | 開始日に43歳未満/胚移植は1子ごとに40歳未満6回・40〜43歳未満3回 |
治療は原則として段階的に進みます。タイミング法、人工授精、体外受精・顕微授精の3段階です。
- タイミング法:検査や超音波で排卵の時期を推測し、その時期に合わせる方法
- 人工授精(AIH):調整した精子を子宮内に注入する方法
- 体外受精・顕微授精:採卵して体外で受精させ、育った胚を子宮に戻す方法
段階が上がるほど1回あたりの費用と体への負担は大きくなる傾向があります。一方で、原因や年齢によっては早めに次へ進むほうがよいと説明されることもあります。
ステップアップはいつ判断する?
判断材料は、年齢・検査で分かった原因・これまで試した周期数・生活の事情の4つです。医療機関から示される周期数の目安は、絶対的な線ではありません。
判断材料になるのは、年齢、検査で分かった原因、これまで試した周期数、そして生活の事情です。医療機関から一定の周期数が目安として示されることが多いですが、絶対的な線ではありません。
「あと何回試すか」を最初に相談して決めておくと、毎周期ごとに気持ちが揺れにくくなります。二人で決めておくことが、結果的にいちばん負担を減らします。
検査で異常なしと言われたら?
検査で原因が見つからないことは珍しくありません。「原因不明」は「見込みがない」という意味ではなく、いまの検査で説明できる要因がなかった、という意味です。
検査で異常が見つからないことは珍しくありません。「原因不明」は「見込みがない」という意味ではなく、現在の検査で説明できる要因が見つからなかった、という意味です。
妊娠しても流産を繰り返す場合には、不育症という観点から検査が検討されることがあります。流産の多くは偶然的な要因によるとされており、ご自身の行動を責める必要はありません。
不妊治療に保険は使える?
令和4年(2022年)4月から、一般不妊治療と生殖補助医療が保険適用になりました。ただし生殖補助医療には年齢と回数の要件があります。
こども家庭庁の解説では、令和4年(2022年)4月から一般不妊治療(タイミング法・人工授精)と生殖補助医療(体外受精・顕微授精など)が保険適用となり、基本的に3割負担になったとされています。精巣内精子採取術(TESE)などの男性不妊治療も対象です。
生殖補助医療には要件があります。女性の年齢が開始日に43歳未満であること、胚移植は1子ごとに40歳未満で6回まで、40歳以上43歳未満で3回まで。一般不妊治療には年齢・回数の制限はありません(2026年9月確認)。
あわせて高額療養費制度、自治体の助成、医療費控除も確認しておくと、想定外の出費に慌てにくくなります。
参考にした一次資料
- こども家庭庁「みんなで知ろう、不妊症不育症のこと」保険適用について
- 日本生殖医学会 生殖医療Q&A Q16 生殖補助医療の治療成績はどの程度なのですか?
- 日本生殖医学会 生殖医療Q&A Q6 どのくらい妊娠しないと検査を受けたらいいですか?
- こども家庭庁 みんなで知ろう、不妊症不育症のこと
数値や要件は改定されることがあります。本文の内容は上記の資料を2026年9月に確認して記載していますが、ご利用の際は必ず最新の情報をご確認ください。
よくある質問
不妊治療は何から始まりますか?
まず問診と検査で現在地を確認します。受診したその日に治療が始まるわけではありません。
検査にはどのくらいかかりますか?
月経周期に合わせて行う検査があるため、ひととおり終えるまで数周期かかることがあります。
人工授精と体外受精の違いは?
人工授精は調整した精子を子宮内に注入する方法、体外受精は採卵して体外で受精させ、育った胚を子宮に戻す方法です。
保険は使えますか?
令和4年4月から一般不妊治療と生殖補助医療が保険適用とされています。要件は改定されることがあるため、最新の情報を医療機関や公的窓口でご確認ください。
検査で異常なしと言われました。どうすればよいですか?
原因が特定できないことは珍しくありません。年齢や経過を踏まえて次の段階を検討することになるため、担当医と方針を相談してください。
FREE / LINE
まずは、LINEで妊活の「はじめの一歩」を
新刊のお知らせ、本に載せきれなかった補足、チェックシートをお届けしています。
登録・購読は無料です。いつでも解除できます。医療的な判断が必要な内容にはお答えできません。
QRでも追加できます