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妊活・不妊治療のお金 — 制度を使う順番で考える

費用の不安は「総額いくら」より「どの制度をどの順で使うか」を知ると小さくなります。使える制度は5つ。順番を間違えると使えなくなるものもあります。

このページの要点(30秒でわかる)

  • 費用が段階で変わる理由と、制度5つの役割分担を整理します
  • 国税庁・厚生労働省・こども家庭庁の記載にもとづく条件つきの数字を載せています
  • 申請期限や加入時期など、順番を間違えると損をする箇所を示します

費用は「どこまで進むか」で変わる

総額で語られがちですが、実際にはタイミング法・人工授精・体外受精と段階が上がるにつれて1回あたりの費用が変わります。どの段階で妊娠するかは事前に分からないため、「この段階まではこのくらい」と段階ごとに把握するのが現実的です。

① 公的医療保険

こども家庭庁の案内では、令和4年(2022年)4月から、人工授精等の「一般不妊治療」と、体外受精・顕微授精等の「生殖補助医療」が保険適用になったとされています。算定要件・施設基準等は告示・通知で定められ、改定されることがあります。

② 高額療養費制度

同じ月の自己負担が上限を超えた分が戻る、または最初から上限までの支払いで済む制度です。厚生労働省の案内では、上限額は年齢や所得に応じて定められ、直近12か月に3か月以上該当すると4か月目以降はさらに軽減される「多数回該当」の仕組みがあるとされています。

さらに令和8年8月からは、8月から翌年7月までの年単位の上限が設けられ、達したあとは保険者から還付を受けられるとされています。窓口負担を抑えるには、マイナ保険証の利用か限度額適用認定証の事前入手が必要です。

③ 自治体の助成

国の助成は保険適用の開始にともなって終了し、現在は自治体独自の支援が中心です。内容は住んでいる場所によって大きく異なり、年度ごとに変わります。

取りこぼしで多いのは、申請期限切れと、医療機関に記入してもらう書類の依頼忘れです。治療が始まった段階で確認しておいてください。

④ 医療費控除

国税庁の説明では、控除額は「(実際に支払った医療費の合計額−保険金などで補填される金額)−10万円」で計算し、最高200万円とされています。その年の総所得金額等が200万円未満の人は、10万円ではなく総所得金額等の5%を差し引きます。

高額療養費や助成で戻った分は「補填される金額」として差し引きます。支給決定通知と領収書は必ず保管してください。

⑤ 民間保険の先進医療特約

先進医療にあたる技術の技術料は自己負担となります。これに備えるのが先進医療特約ですが、加入時には健康状態などの告知が必要で、すでに治療を受けている場合は加入や保障に制限がつくことがあります。

検討するなら治療を始める前、と言われるのはこのためです。まず公的制度で賄える範囲を把握し、そのうえで不足分を考える順番にしてください。

その先の、生まれてからのお金

出産育児一時金、出産手当金、育児休業給付金、児童手当、子どもの医療費助成。窓口は「加入している健康保険」「勤務先」「住んでいる自治体」の3つに分けて考えると整理しやすくなります。

参考にした一次資料

数値や要件は改定されることがあります。本文の内容は上記の資料を2026年9月に確認して記載していますが、ご利用の際は必ず最新の情報をご確認ください。

よくある質問

不妊治療に保険は使えますか?

令和4年4月から一般不妊治療と生殖補助医療が保険適用とされています。要件は改定されることがあるため、対象になるかは医療機関でご確認ください。

高額療養費はどう使いますか?

窓口負担を抑えるにはマイナ保険証の利用か限度額適用認定証の事前入手が必要です。後から払い戻しを受ける方法もあります。

医療費控除はいくらから対象ですか?

原則10万円を超えた部分ですが、総所得金額等が200万円未満の人は総所得金額等の5%が基準です。補填された金額は差し引いて計算します。

助成金はどこで調べますか?

市区町村と都道府県の公式サイト、役所の担当課、通院先の4か所を確認するのが確実です。

保険にはいつ入るべきですか?

先進医療特約を検討するなら治療を始める前とされます。加入可否や給付内容は各社の契約によります。

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