医療費控除は申告する価値がある? 対象になる費用と計算の条件
この記事の要点(30秒でわかる)
- 医療費控除の計算式を、国税庁の記載にもとづいて条件つきで説明します
- 対象になりやすい費用と、原則対象外とされるものを切り分けます
- 申告までに何を集めておくか、いま始められる準備を挙げます
医療費控除は、1年間(1月1日〜12月31日)に実際に支払った医療費が一定額を超えたとき、確定申告で税金の一部が戻る可能性がある仕組みです。不妊治療の費用も対象になり得ます。
ほかの制度との関係は妊活のお金のページで整理しています。
国税庁の説明では、控除額は「(実際に支払った医療費の合計額−保険金などで補填される金額)−10万円」で計算し、最高200万円とされています。ただしその年の総所得金額等が200万円未満の人は、10万円ではなく総所得金額等の5%を差し引きます。また補填される金額は、その給付の目的となった医療費を限度として差し引く扱いです(2026年9月確認)。
医療費控除はだれが、いつ申告する?
生計を同じくする家族の医療費は合算して申告できます。所得税を納めている人がまとめて申告するのが一般的です。申告は原則として翌年の確定申告期間に行いますが、還付の申告は期間を過ぎても遡って手続きできる場合があります。
確定申告を含めた申請の年間スケジュールは『知らないと損する 妊活のお金』にまとめています。
不妊治療で医療費控除の対象になる費用は?
- 治療のために支払った診療費・検査費・薬代
- 通院にかかった公共交通機関の交通費(記録が必要です)
- 保険や助成で補填された金額は差し引いて計算します
- 自家用車のガソリン代・駐車場代、健康増進目的のサプリメントなどは、原則として対象外とされています
医療費控除の申告手続きの流れは?
- ① 1年分の領収書と、交通費のメモを集める
- ② 医療費控除の明細書にまとめる(健康保険の医療費通知を使うと記入を省ける場合があります)
- ③ 確定申告書と一緒に提出する。e-Taxならオンラインで完結します
- ④ 還付がある場合、指定口座に振り込まれます
医療費控除のために今からやっておくことは?
いまから始められるのは、領収書を1か所にためることと、通院日と経路をメモに残すことの2つです。いちばん多い失敗は、この記録が残っていないことです。治療が始まった時点で封筒を1つ用意し、そこに入れていくだけで申告時の負担がまったく変わります。
対象範囲や計算方法は税制改正で変わることがあります。個別の判断は国税庁の情報、または税務署・税理士にご確認ください。
この記事のよくある質問
不妊治療は医療費控除の対象になりますか?
治療のために支払った費用は対象になり得ます。ただし補填された金額は差し引く必要があり、対象外の費目もあるため国税庁の情報をご確認ください。
領収書は提出しますか?
現在は明細書の提出が基本で、領収書は自宅で保管する形が一般的です。保管期間の扱いは国税庁の案内をご確認ください。
助成金をもらった分はどうなりますか?
補填された金額として、支払った医療費から差し引いて計算します。支給決定通知は保管しておいてください。
参考にした一次資料
数値や要件は改定されることがあります。本文の内容は上記の資料を2026年9月に確認して記載していますが、ご利用の際は必ず最新の情報をご確認ください。